【ビタミンA】肌の健康を維持する!

ビタミンA

ビタミンAの働き

ビタミンAは油と仲良しな脂溶性ビタミンに分類され、目の健康維持や皮膚を正常に保つ働きがあります。またガンの予防や治療にも効果があると期待されています。動物性食品から摂取できるビタミンAは吸収率が高いため、どのような調理法でも構いません。植物性食品からの吸収率は低いため、油で炒めたり、ドレッシングをかけるなどして油分と一緒に摂取すると吸収率が向上します。

皮膚や粘膜の健康維持

ビタミンAは光や酸素に弱いという特徴があります。紫外線による攻撃を受けることで肌に存在するビタミンAが壊れることで肌のトラブルの原因となります。ビタミンAを積極的に摂取することで肌の代謝を高め、潤いを保つ働きがあります。また保湿クリームなど外部からビタミンAを与えることも有効です。

暗いところでの視力維持

明るいとこ場所から暗い場所に移動すると、目が慣れるまで見えにくいかと思います。このとき暗闇に適応する力として働いているのがビタミンAです。中でもレチナールが視覚作用に影響するとされてます。ビタミンAが不足すると明暗の変化に順応できない夜盲症となります。

胎児の発育に必要不可欠な栄養素

ビタミンAは体内で合成できない栄養素で、胎児の発育にとって必要不可欠なビタミンです。母親が摂取したビタミンAが胎盤を通して赤ちゃんに供給されます。特に妊娠後期になると赤ちゃんが体内に蓄えることのできるビタミンAが増加するため、ビタミンAの必要量より約80μgRAE多く摂取することが推奨されている。

さらに授乳期に当たる女性は、母乳中に約350μgRAEのビタミンAが分泌されるため、ビタミンAの必要量より約450μgRAE多く摂取することが推奨されている。

必要量と含有量

ビタミンAの必要量、すなわちレオチノール(詳細は後述)の1日の必要量は、成人男性で約850μgRAE、女性で約700μgRAEです(RAEとはレオチノール活性当量の略)。しかし現在の摂取量は成人男性が500μgRAE前後、成人女性が370μgRAE前後と不足しています。そのためサプリメントなどでビタミンAを補給することが推奨されています。

一口にビタミンAと言っても、約50種類に及ぶ栄養素(レチノールやレチナール、レチニルエステル、β─ カロテン、α─カロテン、β─クリプトキサンチンなど)をまとめて総称しています。それぞれの栄養素は体内でレチノールに変換されるため、ビタミンAの必要量は総レチノール量に相当するとされています。栄養素ごとに体内での吸収率が異なり、動物性食品からはレチノールを直接摂取することができ、その吸収率は約70~90%とされています。

一方、植物性食品から摂取できるβーカロテンはレチナールを経てレチノールへと生成が進むため、βーカロテン摂取量の約5%のみがレチノール変換量となります(例として、βーカロテンを100mg摂取したとすると、体内で5mgのレチノールとして摂取されます)。この変換反応が進行するのは体内のビタミンAすなわちレチノールが不足したときに起こります。十分なレチノール量があればβーカロテンは脂肪組織に蓄えられる、レチナールに変換される、または排泄のいずれかとされています。

植物性食品のビタミンA吸収率は低いですが、緑黄色野菜に含まれるリコピンやルテインなどには抗酸化作用あり免疫力を高める効果があるため、有用な食品だと考えられます。

その他のレチニルエステル、α─カロテン、β─クリプトキサンチンなどもレチノールに変換は極めて低いとされていますが、それぞれ異なった抗酸化作用を発揮するため万遍なく摂取することが望ましいです。

サプリメントでβーカロテンの摂取を行うと、変換率は50%と高くなります(例として、βーカロテンを100mgに相当するサプリメントを補給したとすると、体内で50mgのレチノールとして摂取されます)。

 食品食品100gあたりの総レチノール量
魚類うなぎ(蒲焼き)1500μg
生しらす110μg
ぶり(生)50μg
肉類鶏もも肉
胸肉(生刺身)
120μg
鶏もも肉(茹で)47μg
牛ばら肉(焼き)12mg
野菜人参(油炒め)1000μg
ほうれん草(油炒め)630μg
かぼちゃ(焼き)450μg
その他カットわかめ150μg
ゆで卵140μg
ひじき33μg
食品食品100gあたりのβ-カロテン量
人参(油炒め)12000μg
ほうれん草(茹で)8600μg
かぼちゃ(焼き)5500μg
にら(油炒め)4600μg
小松菜3100μg
チンゲン菜3000μg
ブロッコリー(茹で)770μg
トマト(生)540μg

不足すると

ビタミンA摂取量が不足していると乳幼児では、角膜乾燥症から失明に至ることもあり、成人では夜盲症、角膜上皮や結膜上皮の角質化。免疫機能の低下や粘膜上皮の乾燥などから感染症にかかりやすくなります。

  • 貧血、めまい
  • 疲労感、無気力感
  • 食欲不振

過剰になると

サプリメントやレバーの大量摂取などで成人男性が1日あたり50mg、女性で40mg以上摂取したすると過剰症状が現れ始めます。過剰症の症状は、急性のものが頭痛、脳脊髄液圧の上昇。慢性のものが頭蓋内圧亢進、皮膚の落屑(らくせつ)、脱毛、筋肉痛、肝臓に過剰に蓄積されることによる肝臓障害。また、妊娠初期の過剰摂取は胎児に奇形を起こす可能性を高めるとされています。妊娠中の方に加え妊娠を計画されている方も、摂り過ぎとならないようご注意ください。

併用すると良い栄養素

ビタミンAは栄養素として壊れにくいため、どのような調理にも適しています。ほうれん草のカロテンでは、茹でたときの損失率は10~20%、油で炒めだときは5%と言われています。

ビタミンA_オリーブオイル

脂溶性であるビタミンAは油で炒めると吸収率が高くなります。またサラダなど生で食べるときにはオリーブオイルやドレッシングをかけると吸収率が向上します。

ビタミンAの吸収を阻害する要素

  • 鉄分やビタミンEの過剰摂取
  • 胃薬を飲むことにより胃酸の力が弱くなる
  • アルコールの過剰摂取
  • ビタミンA摂取後4時間以内に激しい運動をする
参考

厚生労働省、「統合医療」情報発信サイト

国立健康・栄養研究所

厚生労働省、「平成28年国民健康・栄養調査報告」

「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」 報告書

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする