【ビタミンB12】赤血球の合成を正常にし貧血を防止

ビタミンB12の働き

ビタミンB12の働きは水溶性ビタミンに分類され、葉酸と協力して赤血球中のヘモグロビンの生成や神経細胞内のたんぱく質、脂質、核酸(DNA)の合成や修復を助け、神経の機能を正常に保つ働きがあります。また睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を正常にし、睡眠リズムを整える働きがあります。

赤血球の合成に関与

ビタミンB12は葉酸/ビタミンB9と協力して赤血球の元となる赤芽球の合成に関与しています。どちらか一方でも不足すると細胞分裂や増殖に異常が起こり、赤芽球が巨大化して赤血球まで成熟できずに死んでしまい正常な赤血球が減る病気「巨赤芽球性貧血」を引き起こします。赤血球は体内に酸素を取り込み二酸化炭素を排出する働きがあるため、不足すると身体が酸素欠乏状態になり、貧血を引き起こします。巨赤芽球性貧血は鉄不足が原因による貧血と区別して、悪性貧血とも呼ばれています。

睡眠リズムを整える

ビタミンB12は睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を正常に保つ役割があります。メラトニンは睡眠と覚醒のリズムに影響があり、不規則な生活などで乱れたリズムを正常に回復し体内時計を調整してくれる役割を果たしています。

必要量と含有量

ビタミンB12は特異な吸収機構および腸や肝臓で循環しているため必要量の算出が難しいとされている。そこでビタミンB12欠乏症患者にビタミンB12を投与して必要量の算出を行った。その算出方法によるとビタミンB12の必要量は成人男性女性ともに24μg前後と求められた。

ビタミンB12は動物性たんぱく質に多く含まれているため、ダイエットで動物たんぱくを制限している人、菜食主義者(ベジタリアン)は不足しがちです。また高齢で胃酸の分泌が低下している人も摂取したビタミンB12が体内に十分に吸収されないためビタミンB12が不足状態になりやすいです。

 食品食品100gあたりのビタミンB12の量
魚介類たらこ23.3μg
いわし(焼き)22.5μg
さば21.9μg
肉類牛タン5.4μg
牛ヒレ肉4.9μg
牛バラ肉2.1μg
野菜該当なし
その他0.9μg
焼き豆腐0.8μg
乾燥わかめ0.2μg

不足すると

葉酸/ビタミンB9は穀類や肉類など多くの食品に広く含まれ、また腸内細菌によっても合成されるため、一般的に欠乏症には陥りません。しかし菜食主義者(ベジタリアン)や胃の調子が悪い方は欠乏症を引き起こすことがあります。不足すると赤血球の合成に異常をきたし巨赤芽球性貧血を招きます。

また葉酸/ビタミンB9およびB6、必須アミノ酸であるメチオニンと協力して、ホモシステインを代謝しています。不足すると動脈硬化を招く危険が大きくなるため注意が必要です。

  • ビタミンB12不足による貧血
  • ホモシステインの代謝低下

過剰になると

ビタミンB12を1日当たり2.5mgを非経口的に投与し続けたが、健康障害などの報告は確認されなかったとされている。通常の食事からの摂取では過剰症の心配は不要でしょう。

併用すると良い栄養素

ビタミンB群はそれぞれ助け合いながら作用するので、ビタミンB1、B2、B6、葉酸/ビタミンB9(H)をバランスよく摂取することで、相乗効果が期待できます。

ビタミンB12の吸収阻害因子

ビタミンB12は動物性食品に多く含まれるため、厳格な菜食主義者は不足しがちです。またビタミンB12は胃液成分と結合し吸収されるため、胃の調子が悪い方は吸収が阻害されてしまいます。

  • 胃液の分泌機能が低下している方
参考

厚生労働省、「統合医療」情報発信サイト

国立健康・栄養研究所

厚生労働省、「平成28年国民健康・栄養調査報告」

「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」 報告書

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