【鉄】貧血の予防だけじゃない、運動後の疲労感にも効果的!

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鉄の働き

鉄は赤血球中のヘモグロビンの構成成分となり、肺で取り込んだ酸素を全身の細胞や組織に運ぶ重要な役割をしています。各細胞に取り込まれた酸素補給により成長促進、免疫力増進やエネルギー生成が行われます。また筋肉中のたんぱく質の構成成分として、血液中の酸素を筋肉に取り込む働きもあります。

貧血予防

体内の鉄の約3分の2が血液中で赤血球中のヘモグロビンの構成成分となり、肺で取り込んだ酸素を全身の細胞、組織や筋肉へ運びます。臓器へ運ばれた鉄は貯蔵され、鉄が不足したときに血液中に放出され、酸素の運搬を行うようになります。酸素が不足すると代謝をスムーズに行うことができず、疲れやすくなり免疫力が低下し、貧血を引き起こします。鉄の補給を継続的に行うことで貧血を予防することができます。

疲労回復

運動に取り組むと細胞に必要な酸素の量が多くなります。この酸素の供給に大きく関与している鉄が不足していると十分な酸素を送り届けることができず、疲労感が溜まりやすくなります。運動時に普段の摂取量よりも多くの鉄を摂取することで、酸素の十分な供給が得られます。また運動時の乳酸の上昇を抑制する働きがあると報告されており、鉄が運動疲労の回復や持久力維持に役立つと期待されています。

必要量と含有量

鉄の1日の必要量は、約13~16mgです。しかし現在の摂取量は成人男性が7.8mg前後、成人女性が7.1mg前後と不足しています。そのためサプリメントなどで鉄分を補給することが推奨されています。

 食品食品100gあたりの鉄の量
魚介類あゆ63.2mg
あさり29.7mg
しじみ8.3mg
肉類牛肉3.8mg
鶏肉2.1mg
豚肉0.7mg
野菜ドライトマト4.2mg
大根3.1mg
ほうれん草2.0mg
その他紅茶17.0mg
刻み昆布8.6mg
カシューナッツ4.8mg

不足すると

鉄摂取量が不足していると貧血、めまい、動悸、息切れ、疲労、免疫低下、集中力低下、下痢や便秘など運動機能や免疫機能の低下を招くことがあります。特に乳幼児や妊産中、生理中の方では鉄が不足しがちです。

  • 貧血、めまい
  • 疲労感、無気力感
  • 食欲不振

過剰になると

サプリメントなどで成人男性が1日あたり50mg、女性で40mg以上摂取したすると過剰症状が現れ始めます。体内に蓄積した鉄は、酸化促進剤として作用し、組織や器官に炎症をもたらし、肝臓ガンや心臓血管系疾患のリスクを高めると言われています。特に赤身肉からのヘム鉄の過剰摂取がメタボリックシンドロームや心臓血管系疾患のリスクを上昇させるという報告があります。

併用すると良い栄養素

鉄には肉類や魚介類などの動物性食品に含まれるヘム鉄と、野菜や穀物などの植物性食品に含まれる非ヘム鉄の2種類があります。非ヘム鉄も吸収率は2~5%と低いのに対し、ヘム鉄は10~20%と吸収率が高いです。ただし非ヘム鉄でもアミノ酸やビタミンCと一緒に摂取することで吸収率を改善することはできます。

亜鉛とビタミン

アミノ酸

肉類や魚介類などの動物性タンパク質に含まれるアミノ酸により吸収率を高めることができます。また動物性食品には鉄が含有しているため、鉄の補給ができると共に吸収率を高めることができます。

ビタミンC

ビタミンCのもつキレート作用により鉄の吸収を上げることができます。ビタミンCはピーマンやキウイフルーツ、いちごに多く含まれます。

ラクトフェリン

ラクトフェリンとは人間の母乳をはじめ、多くの哺乳動物の乳に含まれているたんぱく質の1種です。このラクトフェリンは熱に非常に弱く、高温で殺菌されている牛乳やその他の乳製品での摂取は難しいとされています。市販のラクトフェリン入りヨーグルトや機能性ミルクなどから補給しましょう。そしてラクトフェリンは牛乳やチーズを作るときに分離される液体から抽出されています。実際の食品の原料から作られているため安心です!

鉄の吸収を阻害する栄養素

カルシウムと同じように、野菜に含まれるシュウ酸や穀物に含まれるフィチン酸により吸収が阻害されます。またコーヒーやお茶に含まれるタンニンも吸収率を低下させます。

参考

厚生労働省、「統合医療」情報発信サイト

国立健康・栄養研究所

厚生労働省、「平成28年国民健康・栄養調査報告」

「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」 報告書

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